過去から学ぶ防災教育

未分類

防災教育とは

防災教育とは、子どもたちが地震や津波、火災などの災害がもたらす危険を回避し、自他の命と健康を守る術を身につけるために行う教育です。

園や学校で行う避難訓練も防災教育の一つです。

防災教育の課題

防災教育の課題の一つに、子どもや教員の危機管理意識や学校危機対応の認識差が挙げられます。学校によっては地域特有の避難訓練が行われていない場合があります。

例えば、海岸付近の学校では津波を想定した避難訓練や山間部の学校では土砂崩れで孤立した場合の対応などといったそれぞれの地域にあった避難訓練を行う必要があります。

また、教員らが災害発生時に迅速な対応がとれるような訓練も必要です。

釜石の奇跡

皆さんは「釜石の奇跡」ということを聞いたことがありますか?釜石の奇跡とは2011年の東日本大震災で津波の高さが最大10mを観測した岩手県釜石市鵜住居(うのすまい)地区の生徒たちが見せた行動です。

釜石市では、約1,300人もの人が亡くなったり行方がわからなくなったりしました。ですが、鵜住居地区の鵜住居小学校と釜石東中学校にいた児童・生徒約570人は、全員無事に避難することができました。

なぜ児童・生徒の全員が避難できたのか

鵜住居小学校では、地震直後、まず校舎の3階に児童が集まりました。ところが、3階に集まり始めたころ、隣の釜石東中学校では生徒が校庭に駆け出していました。これを見た小学校の児童は、日ごろから釜石東中学校と行っていた合同訓練を思い出し、自らの判断で校庭に駆け出しました。

その後、児童・生徒は約500m先の高台にあるグループホーム「ございしょの里」まで避難しましたが、建物の裏の崖が崩れるのを見た生徒が教師にもっと高いところに避難しようと伝え、さらに高台の介護福祉施設「やまざき機能訓練デイサービスセンター」まで避難しました。

このあと、津波が堤防を越えたという消防団員や地域の人の声に反応し、子どもたちはさらに高台の石材店までかけのぼりました。このあと学校や町は津波にのまれてしまいましたが、児童・生徒は全員、無事に避難することができました。(写真は小学生と中学生が一緒に避難している様子)

鵜住居地区が行っていた防災教育

「釜石の奇跡」は、子どもたちが、単に運が良かったからというものではなく、この地域で日ごろから行われていた防災教育を学んだ子どもたちが自分たちの普段から行っている行動を当たり前に実践した結果が起こしたものです。

子どもたちは、自らの手で登下校時の避難計画を立て、津波の脅威を学ぶため、年間5~10数時間の防災授業を受けていました。また、年に1回、鵜住居小学校と釜石東中学校の合同訓練が実施され、「小学生を先導する」「まず高台に逃げる」という教えも徹底されていました。

まとめ

防災教育とは、子どもたちが災害から命を守る力を身につけるための学びです。「釜石の奇跡」では、合同訓練や防災授業を重ねた児童・生徒が自ら判断し避難し、全員無事でした。地域に根ざした訓練と危機管理意識の育成が命を守る力となります。

現在、東日本大震災から14年が経過しました。果たして鵜住居地区のような防災教育を行っている地区や学校はいくつあるでしょうか。「災害大国」である日本は防災教育から見直す必要があります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました