甲子園の裏側
第107回全国高等学校野球選手権大会は全日程を終え、決勝戦では沖縄尚学が日大三(西東京)を3―1で下し、初優勝を果たしました。
5日に開幕した大会は、休養日や天候不良による順延を含め、19日間にわたって熱戦が繰り広げられました。
“危険な暑さ”とも言われる中で行われた今夏の甲子園。日本高等学校野球連盟や甲子園球場が実施した暑さ対策について紹介します。
全体の取り組み
2部制の拡大
暑さが厳しい時間帯のプレーや観戦を避けるため106回大会(昨年)では第1日~第3日の3日間のみで行った午前と夕方の2部制を、107回大会では第1日~第6日の6日間に拡大しました。
大会の序盤に2部制を導入した理由として、選手の熱中症疑いは各代表校の大会初戦で起きやすい傾向が(106回大会では試合中発症の7割以上が初戦)あるからということです。
また、開会式から試合までの待ち時間が長くなるなどの負担を減らすため開会式を16時から、第1試合を17時半から行っていました。
審判への対策
審判委員のシューズは黒が主でしたが、106回大会から塁審のシューズを白となりました。107回大会からは球審も白シューズをはき、球審、塁審とも紺だった帽子も白となっています。
常にグラウンドに立ち続ける審判委員の体表温と心拍数、運動量(運動強度)を大阪大学大学院医学系研究科 健康スポーツ科学講座 スポーツ医学教室の指導、助言のもと測定し熱中症対策を行っています。
クーリングタイム
5回終了後、暑さ対策に特化した時間を設けています。
選手は全員、ベンチ裏の冷房がきいたクーリングスペースに移動し、理学療法士の指導のもと、サーモグラフィーによる体温測定、着替え、手のひらや頸部などの冷却、アイススラリーやスポーツドリンク、経口補水液の摂取などを行います。
105回大会から導入し、当初は10分間でしたが、短縮しても効果は見込めるため107回大会から8分間となりました。
応援団の対策
主に学校応援団の生徒向けに一、三塁側アルプス席そばに空調がきき、飲料なども用意している応援団臨時休憩所を設けられています。
また、待機する学校応援団のために一、三塁アルプス席の入場門前に日よけテントと扇風機、ミスト扇風機を設置しています。

甲子園球場の対策
2019年には場内通路にエアコン28台を増設し、各入場門に壁付け扇風機12台を設置。
両アルプス席床面に遮熱塗装を施し、場内通路窓に遮熱シートを貼付、内野デッキゲートにミスト噴霧器を設置したということです。

まとめ
第107回全国高校野球選手権大会は“危険な暑さ”の中開催され、選手・審判・応援団を守るため様々な暑さ対策が実施されました。
大会序盤の2部制拡大、審判の白装備導入や体調測定、5回終了後のクーリングタイム、応援団臨時休憩所や日よけ設備、球場内の遮熱・冷房強化など、多角的に熱中症リスクを減らす工夫がなされました。
まだ暑さは続くのでぜひこちらから対策を行ってください。



コメント