香港ビル火災はなぜ起きたのか(現時点で分かっていること)

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※ここで扱う「香港ビル火災」は、2025年11月26日に香港・大埔(Tai Po)の高層住宅群「Wang Fuk Court(宏福苑)」で起きた大規模火災を指します。原因は最終確定前で、捜査・検証が進行中です。


何が起きた?(概要)

火災は2025年11月26日午後に発生し、改修工事中だった複数棟へ急速に延焼、香港では最高レベルの警報(5級)となる大惨事になりました。鎮火は11月28日午前と報じられています。

死者数は報道時点で増減がありますが、150人超〜160人規模(消防士1人を含む)と報じられています。


「なぜ起きたのか」:結論から言うと、ポイントは2つ

1) 出火“そのもの”の原因は、まだ最終確定していない

当局は捜査・検証中で、刑事面(過失致死など)も含めて調べが進んでいます。

2) ただし「ここまで大規模に燃え広がった理由」はかなり見えている

複数の報道・当局発表で共通しているのが、改修工事に伴う外装の“可燃物”が、火を縦方向・横方向に一気に運んだという点です。


なぜ延焼が止まらなかったのか(主因とみられる要素)

A. 足場の「防護ネット/シート」が燃えやすかった疑い

火は到着時点ですでに足場とネットに燃え移っていたとされ、当局は一部の網・シート類が防火(防炎)基準を満たさない疑いを示しています。

さらにAPやワシントン・ポストは、不適合の可能性があるネットや、検査をめぐる問題提起(抜き取り・見せかけ等の疑惑)を報じています。

B. 窓などに使われていた「発泡スチロール(断熱材)」が“燃料”になった可能性

当局は、改修のため窓・ドア周りに貼られていた**発泡スチロール(ポリスチレン系)**が延焼を加速した可能性を示しています。熱で窓ガラスが割れて室内にも燃え広がった、という見方も報じられました。

C. 竹の足場が「火の通り道」になり、消火・救助も難しくした

現場は香港で一般的な竹足場が高層まで組まれており、火が上へ上へと回り込みやすい構造だったうえ、落下物や高温で消防の接近が難しかったとされています。


直接原因だけじゃない:背景にあった“構造的な要因”

1) 改修工事の安全管理・監督の問題

ロイターは、当局が工事資材の選定や安全基準違反の疑いを示し、関係者が逮捕・捜査対象になっていると報じています。

2) 住民構成と避難の難しさ(高齢者が多い高層住宅)

TIMEなどは、住宅の密集度や建物の古さ、住環境の条件が火災時の被害拡大に影響しやすい点を解説しています(一般論としての背景)。

3) 事故後の調査体制

当局は裁判官主導の独立調査委員会を設け、再発防止策の提言を出す流れになっています。


防災目線(ソナエル的まとめ):この事故から学べること

工事中の建物は、完成後よりも「外側」が危ないことがあります。

  • 足場ネット・養生シートは“防炎”が命(見た目が同じでも性能が違う)
  • 断熱材(発泡系)は使い方を誤ると“燃料”になる
  • 高層×外装改修は「縦方向の延焼」を前提に避難計画を組む必要がある

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